チャットGPTと子供の脳

チャットGPTと子供の脳

ヒトは、認知の9割を視覚からの情報に依存していると言われている。

「見る」とき、網膜までは実像だけれども、
それを神経デジタル信号にして脳に送り、神経回路の活性化=映像感覚として認知する。

頭を開けて、脳の映像回路を外から見ても、QRコードみたいな意味のわからない模様にしか見えない。
中にいたら、ヒトはそれを映像だと感じるが、外から回路を見たらチンプンカンプン。
チャットGPTは脳の神経回路を模したネットワーク。外から見ても、意味が読み取れない=チンプンカンプン。
・・越えられない溝が横たわる。
GPTを簡易的に映像変換できる、チャットGPTができれば、チンプンカンプンなブラックボックスが灰色ぐらいにはなるかもしれない。

+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー
チャットで流行言語を拾い、関連パーセントで紐づけられた頻度の高いものをGPTは結びつけ、無邪気に提供する。
良いも悪いもなく、感じない。
高速ハイレベル・大容量で、ヒトは追いつけない。
(ヒトが何のチャット入力を用意するかで、チャットの出力が決まる。入出力を制限する方向で、GPTをコントロールしようとしている。)

+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+
チャットで流行の言語を拾い、紐づけ優先して答える感じって、4年生ぐらいまでの子供の反応とほぼ同じ。

見て・聞いて・触り、何度も見聞きしたものを感覚的に答える。
注意すべきは、損得に関わらないことなら、自分の認知であっても、少数意見だと言わない子が多いということ。
自分が正解だと言ったことが間違いだと言われると「だって先生が言ってたもん、保護者が言ってたもん」と、
力のあるチャットに正解の根拠を求め、自分の認知をもとにしない。

子供の出した答えは、自分を土台にせず、無責任な他者依存であることが多い。
そして、問題が簡単な段階では、それが露見せず、表面的によくできている風に見える。
(低学年から先取りで解法を仕込めば、短時間に正解を出せて、頭良くなった!・・と保護者は勘違いする。)

+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー
チャットGPTに、簡単な四則計算を問うと、ほぼ確実に正解を出す。チャットが限定的内容で他の寄り道チャットがないから。
・・解法を子供に仕込むのと同じ。
チャットGPTに、連立方程式を出すと、17%しか正解しない。チャットが限定的でなく、寄り道が多くなるから。
・・問題が多く複雑になり解法が多数あると、どの解法にチャットを合わせれば良いかわからず子供はトンチンカンになる。

全く同じ問題の末尾に、step by step とか、Logecal とかつけて、チャットGPTに指令を出すと、74%に正解が上がる。
(論理的に進めるという意志づけをして、チャットが限定的になったから。
3次方程式だと、正解出さず言い訳を始める場合もあるようだ。チャットGPTが経験積めば、今後、論理的な方向に紐付ける確率が高くなると思われる。)
・・論理的意志づけは「確かにそう思う、という自己の認知の土台に立った筋」を通すこと。
これができると「やったー感」を味わい、そういう子は、問題が複雑化しても道を見失わない。

+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー
5年生ぐらいから、塾の問題は難しくなる。
それまでのように正解が多いチャットをマネしようとしても、分岐の種類が多くなり、
どれのマネが正解なのかチンプンカンプン。(筋が通らないのに、強引に正解のマネを当てはめる。)

一方で、問題が難しくなっても、多数派チャットに依存せず、
4年の頃は、どちらかというと要領悪く、自分の認知からくる正直な個性の頑固さをそれぞれに持ち進む子たちは、へこたれない。

4年までの、脳が感覚的な時期に、寄り道をたくさんして、
そっちに進んだら筋が合わなくなって気持ち悪い、自分で道を選んだら筋が合って「やったー!」という経験をたくさん積むことが大切。
それは学科の勉強でなくてゲームでも良い。そういう子は高学年になっも、道が見える子に成長していて、勉強で倒れることはない。

上述の方法は、即効性がなく、要領悪い子だと4~5年の成績は低迷する。
・・けれど、当塾では1~2ランク(偏差値で5~15)上の学校への合格が毎年のように起きる。
そして、入学後も燃え尽きない。
わかる範囲で、医学部、東大は各4名前後/90名中。芸術家も輩出し、それぞれに個性を伸ばしている。
在塾時は楽しかったと、遊びに来る人が毎年いる。
(ただし、3ランク上への進学、偏差値60以上への進学は、地頭が良くないと、周囲に馴染めず居づらくなるから注意。)